日本において地震や台風といった自然災害への備えは、避けてはとおれない問題です。
しかしどんなに準備していたとしても、災害で家が大きな被害を受けてしまう事態は発生するでしょう。
今回は、家が台風に被災した際に受けられる支援と、被害を受けた家の売却する際のリスクや売却のコツについて解説します。
家が台風被害を受けた際に利用できる支援や補償
日本では、住宅が台風被害に遭った際に利用できる、さまざまな補償や公的支援が用意されています。
被災者生活再建支援金や義援金といった公的支援を受ける際に重要なのが、住宅が受けた被害の内容を自治体から証明してもらう罹災証明書です。
罹災証明書の発行には、被害状況がわかる写真や修理費用の見積もり、住宅所有者の印鑑や身分証が必要なので、早めに準備して申請しておきましょう。
火災保険や地震保険といった損害保険の補償を受ける際にも、被害状況がわかる写真が必要です。
また、応急的な修理によって居住可能な住宅については、災害救助法に基づき、最大54万7,000円の修繕費用を自治体に負担してもらえます。
台風被害を受けた家を売却するリスク
台風被害を受けた家も、通常の家と同様に売却が可能です。
しかし破損や劣化を修繕していない状態では需要が少ないため、基本的に売却価格は相場より低くなり、売却期間も長引いてしまうケースが多いでしょう。
場合によっては修繕してから売る、更地にしてから売却する、不動産会社に買取を依頼するといった選択肢も検討の対象となります。
また、買主との交渉が成立し売却できた場合でも、被害の内容をしっかり相手に伝えていなかった場合は、契約不適合責任に基づいて損害賠償請求を受ける可能性があります。
これは売主が認知していなかった被害についても同様なので、台風被害を受けた家を売却する際には、どのような被害が発生しているかしっかり調べておかなくてはいけません。
台風被害を受けた家を売却するコツ
台風被害を受けた家は放置していると、急速に劣化が進みます。
家としての資産価値が下がるだけでなく、倒壊や放火などの危険性も高まるため、台風被害を受けた家は放置せず、すぐに売却などの対策を考えましょう。
また売却の際には、不動産会社や買主に台風被害を受けたことを正直に告知することが大切です。
告知義務を果たすことで売却後のトラブルを避けやすくなるほか、不動産会社からも適切なアドバイスが受けられます。
さらに、ホームインスペクションを受ければ被害の告知漏れが発生する心配がなくなり、買主にも安心感が与えられるため、売却がスムーズに進みやすくなるでしょう。
まとめ
家が台風の被害を受けた場合は、支援や補償を受けて修繕する、売却するといった選択肢が存在します。
罹災証明書の発行や売却では、被害の状況を把握し記録しておくことが大切なので まずは家の状態をしっかり確認してからどうするべきかを考えましょう。
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