所有者不明土地とは？買いたい場合の手続き方法やリスクを解説

買いたいと思った土地が「所有者不明土地」であっても、直ちに購入を諦める必要はありません。
手間と時間はかかりますが、所有者と連絡がつかなくても土地を購入できる可能性があります。
今回は、所有者不明土地の概要と、買いたい場合の手続き方法、購入のリスクを解説します。

所有者不明土地とは

所有者不明土地とは、登記上の所有者が不明、またはわかっているけれども連絡がつかない状況にある土地のことです。
所有者が転居にともなう住所変更の登記を怠ったり、相続人による相続登記がされないまま放置されたりすることで生まれています。
これまで、買いたいと思った土地が所有者不明土地であった場合は、手がかりがないなかでもどうにか所有者との連絡をとり、売買契約の交渉をしなければなりませんでした。
しかし、2023年4月1日の法改正で不動産の登記制度が変わったことにより、現在は所有者不明土地の所有者情報が追いやすくなっています。

▼この記事も読まれています
土地の広さごとに建てられる家の種類や間取りを解説！

所有者不明土地を買いたい場合の手続き方法

所有者不明土地を買いたい場合、手続きの方法は、所有者と連絡がとれた場合ととれなかった場合で異なります。
最終的にどんな手段をとるにしても、まずは所有者とのコンタクトを試みなければなりません。
法務局で土地の全部事項証明書を取得し、登記簿上の所有者や共有者を確認しましょう。
全部事項証明書から情報を追って、土地の所有者、あるいは本人から土地を相続した方と連絡がとれた場合は、直接売買契約の交渉をしてください。
どうしても連絡がとれなかった場合は「不在者財産管理人制度」や「土地・建物に特化した財産管理制度」を活用しましょう。
いずれも、不在者（従来の住所や居所を去り容易に戻る見込みのない者）が持つ財産を第三者が管理するためのものですが、土地の売買を前提とするなら後者がより適しています。
裁判所に申し立てて審査を受け、官報公告によって土地の所有者を探したのち、見つからなければ管理人が選任されます。
管理人が裁判所との売却交渉をおこない、無事に認められれば所有者不明土地を購入することが可能です。

▼この記事も読まれています
土地の液状化が関わる不動産の売却方法や注意点をご紹介

所有者不明土地を購入する場合に知っておくべきリスク

所有者不明土地を購入することには、行方不明だった所有者が突然現れる可能性や、土地の整備に大きなコストがかかるなどのリスクがあります。
所有者不明土地の売買がおこなわれた後、本来の所有者が現れた場合は、申し出ることで供託された売買代金を受け取れます。
そのため、購入者が立ち退きを求められるようなことはありませんが、抗議を受けて一時的にトラブルになるリスクは否定できません。
また、所有者不明土地が長らく放置されていた場合、整備に大きなコストがかかる可能性がある点にも注意が必要です。

▼この記事も読まれています
売却する土地に土壌汚染の可能性が！調査費用やトラブルを回避する方法を解説

まとめ

登記上の所有者がわからない、あるいは連絡がつかない状態の土地を所有者不明土地と言います。
所有者不明土地を買いたい場合は、まず所有者とのコンタクトを試みたうえで「不在者財産管理人制度」や「土地・建物に特化した財産管理制度」の利用を検討しましょう。
本来の所有者とのトラブルになったり、整備費用が高くついたりするリスクには十分注意してください。
不動産の販売・売却なら株式会社日本アイディアル不動産へ。
お客様のご希望に真摯にお応えしますので、ぜひ弊社までお気軽にお問い合わせください。